俺の手元で、今日も 55 本のワークフローが動いている。
誰も操作していない。
朝起きたら Slack に昨日の実行レポートが届いている。ブログ記事の下書きが Obsidian に増えている。X の投稿候補が 3 本生成されている。アフィリエイト記事の素材が Supabase に積み上がっている。
俺がやったことは何もない。全部、夜中に自律的に動いたシステムの仕事だ。
これを「すごい」と思う必要はない。むしろ、この記事を読んでいる君が「どうやって作ったのか」「自分もできるのか」を正直に書く。
そもそも「55 本」という数字に意味があるか
結論から言う。数は本質ではない。
最初から 55 本があったわけじゃない。最初の 1 本を作るのに 2 週間かかった。その後、失敗と廃棄を繰り返しながら積み上げた数字だ。
重要なのは「いくつ動いているか」ではなく、「どの WF が収益・集客・情報収集に直結しているか」 だ。
俺が今運用している 55 本のうち、毎日絶対に動いていてほしい「コア WF」は 8 本だ。残りはサポート役か、実験中のものだ。
その 8 本の設計思想とセットアップをまるごとパッケージしたのが Agentic Flow Kit だ。
なぜ「OS」という言葉を使うのか
Agentic Flow Kit のキャッチコピーは「55 本の n8n WF が自律的に回り続けるOS実装スターター」だ。
「OS」という言葉を使ったのは理由がある。
Windows や macOS がある前提でアプリを使うように、Agentic Flow Kit を入れた後はじめて「アプリ」としての個別 WF が意味を持つ。
具体的に言うと、OS として機能する部分は次の 4 レイヤーだ。
Layer 4: コンテンツ生成 (WF-BLOG-AUTO-PUBLISH / WF-BLOG-X-ANNOUNCE)
Layer 3: AI 処理エンジン (WF-AUTOCLAW-CRON / WF-AUTOCLAW-INGEST)
Layer 2: データ収集 (WF-AI-NEWS-INGEST / WF-AFFILIATE-CONTENT-GEN)
Layer 1: 最適化・監視 (WF-BLOG-PUBLISH-HOOK / WF-AUTOAGENT-OPTIMIZER)
Layer 1 がなければ Layer 4 は壊れたまま放置される。Layer 3 がなければ Layer 4 は LLM に依存しコストが爆発する。
各 WF が独立しているように見えて、実は依存関係を持って設計されている。これが「OS」と呼ぶ理由だ。
Kit に含まれる 8 本の WF とその役割
WF-BLOG-AUTO-PUBLISH
ブログ記事の自動公開パイプラインだ。Obsidian のドラフトフォルダを監視し、draft: false に変更されたノートを検知、Next.js の Content Layer に変換してデプロイトリガーを叩く。
毎日俺がやっていた「記事を書いて → mdx に変換して → git push して → Vercel を待つ」という手順が、ドラフト完成後は全自動になる。
WF-BLOG-PUBLISH-HOOK
記事公開後のフック処理。Vercel のデプロイ完了 Webhook を受け取り、Supabase のブログ管理テーブルを更新し、X と LINE への告知フローを起動する。
「公開」ボタンを押す代わりに、Obsidian でフラグを変えるだけになる。 それだけで連鎖的に全部動く。
WF-BLOG-X-ANNOUNCE
公開記事の X(Twitter)告知文を自動生成し、スケジュールに登録する。Claude Code 経由で autoclaw にプロンプトを投げ、2 パターンの告知文を生成。Slack に送って俺が承認したら投稿される。
完全自動にしていないのは意図的だ。X の品質は落としたくない。承認だけ人間がやる設計にしている。
WF-AUTOCLAW-CRON
autoclaw(俺が運用している LLM プロキシサーバー)の定期メンテナンス WF だ。毎時 ollama の状態を確認し、モデルがロードされているかをチェックし、異常があれば Slack に通知する。
これがなければ、autoclaw が静かに死んでいても気づかない。コスト削減のために作った autoclaw が壊れているとき、全 WF の LLM 処理が詰まる。縁の下の力持ちとして最重要な WF の一つだ。
WF-AUTOCLAW-INGEST
外部の AI ニュース・GitHub トレンド・RSS フィードを取り込み、autoclaw で要約して Obsidian の inbox/ に流し込む。毎朝 6 時に起動し、その日の「インプット素材」を用意する。
俺が能動的に情報収集する時間が、これでほぼゼロになった。
WF-AUTOAGENT-OPTIMIZER
過去 7 日間の WF 実行ログを解析し、エラー率・実行時間・コストを集計するレポート WF だ。毎週月曜に Slack にレポートが届く。
「どの WF がコスパ悪いか」「どの WF が頻繁に落ちているか」が数字でわかるので、改善の優先順位がつけやすくなる。
WF-AFFILIATE-CONTENT-GEN
アフィリエイト記事の素材自動生成。SEMrush API からキーワードデータを取得し、autoclaw で構成案を作り、Supabase のコンテンツキューに積む。
完成した記事を書くのはまだ人間(俺)だが、調査・構成・キーワード選定が全自動になった。記事を書く前の準備時間が 3 時間から 20 分になった。
WF-AI-NEWS-INGEST
AI 関連ニュースの収集・整理専用 WF。Hacker News・TechCrunch・Zenn の RSS を並列取得し、重複を排除して Obsidian の ai-news/ に分類する。
「何を書くか」に詰まることがほとんどなくなった。インプットが自動で積み上がるので、アイデアは常に飽和している状態だ。
Agentic Flow Kit が解決する本当の問題
表面的には「n8n WF を 8 本渡すツール」に見える。でも実際に解決したい問題はもっと具体的だ。
「AI ツールを知っている」と「AI に働かせている」の間にある深い溝。
ChatGPT を毎回手動で開いて質問している。記事を書き終わった後に手動で X に告知している。毎朝ニュースサイトを巡回している。
これらを全部「手作業」でやっている限り、AI はいつまでも「補助ツール」のままだ。
Agentic Flow Kit を入れると、AI がバックグラウンドで自律的に動く状態 になる。俺が何もしていない時間に、AI が情報を収集し、素材を生成し、コンテンツを準備している。
向いている人・向いていない人
正直に書く。
向いている人
- Docker / Git / Node.js の基礎がある人。 Kit のセットアップは全部 CLI と設定ファイルの編集で行う。GUIだけで動かそうとすると詰まる。
- n8n をすでに触ったことがある人。 「Webhook とは何か」「HTTP Request ノードをどう使うか」を知っている前提で設計されている。
- コンテンツ発信で副収入を作りたいエンジニア。 Kit は「ブログ + X + アフィリエイト」の収益化を前提とした設計だ。SaaS 開発者のためのものではない。
向いていない人
- 「インストールするだけで稼げる」と思っている人。 Kit はあくまでインフラだ。コンテンツの質・ポジショニング・発信頻度は人間が決める。
- プログラミングが完全にゼロの人。 Code ノードのデバッグは避けられない。最低限のエラーログを読める力が必要だ。
- すぐに結果が欲しい人。 セットアップから安定稼働まで 1〜2 週間かかる。最初の 1 本が動くまでの壁を越える根気がいる。
コスト感
月額ランニングコストの内訳を正直に出す。
| 項目 | 月額コスト | |---|---| | VPS(n8n + autoclaw ホスト) | ¥700 前後 | | ollama モデル(自前 GPU なし) | ¥0(VPS 内で動かす場合) | | Claude API(Haiku、月 1000 回呼び出し想定) | ¥200〜¥500 | | Supabase | ¥0(Free Tier) | | Vercel | ¥0(Hobby) |
合計で 月 ¥1,000〜¥1,500 程度だ。
Kit 本体(¥29,800)は初期投資だが、月数千円の自動化インフラが ¥30K 以内で手に入ると考えるとコスパは悪くない。エンジニアが同じシステムをゼロから設計すると、軽く 40〜60 時間はかかる。
まとめ
- Agentic Flow Kit は「8 本のコア WF」を OS として機能させる設計
- 各 WF は独立しているのではなく、依存関係を持って設計されている
- 「AI に働かせる」状態を作るためのインフラ。コンテンツの質は人間が担保する
- 向いている人:Docker/Git/Node.js の基礎があるコンテンツ系エンジニア
- ランニングコスト:月 ¥1,000〜¥1,500
55 本のうち、「なくなったら困る」WF は 8 本だ。その 8 本を正しく組み合わせて動かすのが、このKitの価値だ。
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