どちらを選べばいいのか、最初に答えを出す。
月1,000円以内に収めたい・VPS をすでに持っている → n8n セルフホスト
設定の手間を省きたい・すぐ始めたい → Make(無料枠から)
この記事は、両方を実務で使い続けた俺の体験談だ。スペック比較ではなく、「使った結果どうだったか」を書く。
前提:俺の使い方
- 目的: X 自動投稿・LINE ステップ配信・退職代行アフィリのコンテンツ生成
- 技術レベル: 非エンジニア(JavaScript は Claude Code に書かせる)
- 優先事項: コスト < 安定性 < 拡張性
この前提で読んでほしい。
n8n と Make の基本比較
| | n8n(セルフホスト) | Make(無料プラン) | |---|---|---| | 月額費用 | VPS 代のみ(¥700〜¥1,500) | 無料(1,000 operations/月) | | セットアップ | Docker で 1〜2時間 | 登録後すぐ | | コードノード | JavaScript / Python 対応 | 制限あり | | ステップ数上限 | 実質無制限 | 無料は2ステップ | | 外部サービス連携 | 500以上 | 1,500以上 | | 安定性 | 自己管理(再起動は手動) | クラウド管理(SLA あり) | | データ保持 | 自分のサーバー | Make サーバー | | 日本語情報 | 少ない | 少ない |
※ n8n Cloud(クラウドホスト版)は $20/月〜。今回の比較対象はセルフホストのみ。
Make を最初に選んだ理由と、やめた理由
最初の2ヶ月は Make を使っていた。
選んだ理由
登録して5分でワークフローが動いた。GUI が直感的で、非エンジニアでも躓かなかった。無料で始められる。
やめた理由
無料プランの「1,000 operations/月」がすぐ底をついた。
俺のユースケースでは、1本の X 投稿 WF で1日あたり約20 operations 消費する(取得→生成→投稿→通知)。月30日で 600 operations。これだけで無料枠の 60% を使う。
有料プランに上げると $9/月(約1,350円)。これ自体は高くないが、ワークフローを増やすたびに費用が増えていく構造が気になった。
俺の目標は WF を増やし続けることだったので、従量課金の Make は長期的に合わなかった。
n8n セルフホストに乗り換えた経緯
Make をやめて n8n に移行したのは、3ヶ月目だった。
セットアップは思ったより大変だった。
- VPS 契約(ConoHa VPS・メモリ2GB・¥880/月)
- Docker + Docker Compose のインストール
- n8n の
docker-compose.yml作成 - ドメイン設定(n8n のサブドメインを作った)
これだけで1日かかった。でもこれは「一度だけかかる作業」だ。
乗り換えてから半年、月額費用は一切変わっていない。WF が 133 本になっても、VPS 代の ¥880 だけだ。
n8n セルフホストで後悔したこと
正直に書く。後悔していることが3つある。
1. サーバーが落ちると全部止まる
夜中にサーバーが落ちて(VPS のメンテナンス)、翌朝まで X の定期投稿が止まっていた。Make のクラウドなら起きないことだ。
解決策: n8n のヘルスチェック WF を作って Slack に通知するようにした。今は即対応できる。
2. バックアップを自分でやる必要がある
WF のデータは自分のサーバーにある。消えると全部終わり。
解決策: GitHub に週1で WF JSON をエクスポートする WF を作った(WF でバックアップする、という n8n らしい解決策)。
3. アップデートが自動じゃない
Make は黙っていても最新になる。n8n セルフホストは docker pull && docker compose up -d を自分でやる必要がある。
解決策: これだけはまだ手動でやっている。月に1回の作業なので許容している。
n8n のここが良かった
後悔もあるが、n8n に移行して良かった点の方が多い。
Code ノードで何でもできる
JavaScript を Claude Code に書かせて貼り付けると、ほぼ何でも実現できる。Make のような「ツールの仕様に縛られる」感覚がない。
実行履歴が全部見える
過去に実行した WF のログがすべて残る。エラーが出たとき、何が原因かすぐわかる。
データが自分のものだ
Make に渡したデータは Make のサーバーに保存される。n8n セルフホストは自分のサーバーだけにデータが残る。LINE の会話ログや収益データを外部に出したくない、という理由でセルフホストを選んだ側面もある。
どちらを選ぶべきか(再掲・補足)
n8n セルフホストが合う人
- WF を大量に作りたい(月1,000 operations 以上になる想定)
- コストを長期的に固定したい
- データを外部に出したくない
- 技術的なトラブルを自分で対処できる(または Claude Code に頼める)
Make が合う人
- すぐ始めたい(今日から使いたい)
- WF の数が少ない(月500 operations 以内)
- サーバー管理をしたくない
- Zapier より多機能・安価な選択肢を探している
まとめ
- n8n セルフホスト vs Make は「固定費型 vs 従量課金型」の選択
- WF を増やすほど n8n セルフホストが有利になる(¥880/月で無制限)
- 代償は「安定性の自己管理」と「セットアップの初期コスト1日」
- 非エンジニアでも Claude Code があれば Code ノードの壁は超えられる
俺の結論は n8n セルフホストだった。でもこれは「使い方」次第だ。君が何本 WF を作るつもりなのかで答えは変わる。
n8n × Claude の組み合わせでできることは n8n と Claude AI で自動化できること全部やってみた で詳しく書いた。
※ 本記事の比較情報は 2026年4月時点。料金・プラン内容は変更になる可能性あり。最新情報は各公式サイトで確認してください。
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